なぜ今話題?
作詞家の橋本淳さんが5月21日に肝硬変のため86歳で逝去されたことが報じられ、SNSで追悼の声が相次いでいるんです。アニメ「ルパン三世」の公式アカウントも「映画『ルパン三世 カリオストロの城』主題歌『炎のたからもの』を作詞いただいた」と感謝のメッセージを投稿。昭和の音楽シーンを支えた大物作詞家の訃報に、音楽ファンから惜しむ声が続々と上がっているんですよね。
橋本淳さんは生涯で2000曲以上の歌詞を手がけた、まさに「最も売れたGS作詞家」と呼ばれる存在なんです。いしだあゆみさんとのエピソードも語り継がれており、その功績は日本のポップスの歴史そのものと言えるほどなんですよ。
注目のポイント
橋本淳さんの名前を聞いてもピンとこない人も多いかもしれません。でも「ブルー・ライト・ヨコハマ」「亜麻色の髪の乙女」「銀河鉄道999」(TV版)といった曲名を聞けば、あの懐かしいメロディが頭に流れ込んでくるんじゃないでしょうか。これら全部が橋本淳さんの作詞なんです。さらには冒頭で紹介した「ルパン三世 カリオストロの城」の「炎のたからもの」までもが。つまり、世代を超えて愛される数々の名曲の数々が、すべてこの人の手によって生み出されていたわけなんですよね。
1960年代のグループサウンズ(GS)ブームの時代から、その後の歌謡曲まで、時代とともに音楽の流れを見守ってきたのが橋本淳さんなんです。当時の多くのバンドが洋楽カバーは上手くても、オリジナル曲を作ると歌謡曲になってしまうというジレンマを抱えていた中で、橋本淳さんはそうした時代の空気を巧みに歌詞に込めていったんですよ。例えば、1969年に内田裕也とザ・フラワーズが発表した「ファンタジック・ガール」も、メロディは歌謡曲的でありながらも、当時の時代性を表現する歌詞で聴き手の心をつかんでいたんです。
SNS上では、橋本淳さんの作風を「第三京浜歌謡」や「ドライブもの」と表現する声も上がっているんです。これは夜間のドライブシーンで耳にしたい、ちょっと寂しくもポップなメロディという意味なんだと思われます。つまり、橋本淳さんが生み出した歌詞は、単なる歌謡曲の枠を超えて、日本の情景や空気感そのものを表現していた、ということなんですよね。
2000曲以上という数字からも分かるように、橋本淳さんの仕事量は尋常ではありませんでした。これは毎日毎日、新しい歌詞を書き続けなければ達成できない記録なんです。昭和という時代が求めた音楽に、橋本淳さんはずっと寄り添い続けていたんですよね。